一度で二度おいしいミステリー第2弾。アンソニー・ホロヴィッツ著「ヨルガオ殺人事件」

ヨルガオ殺人事件 本の紹介
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ここ最近、翻訳エンタメ小説で、
ランキング上位を席巻している作家の本の紹介です。

アンソニー・ホロヴィッツ著、「ヨルガオ殺人事件」です。

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結論 「ヨルガオ殺人事件」は読むべきか。

絶対、読むべきです。
ミステリー、エンタテイメント好きなら迷う事なく手にとってください。
(エンタメ小説好きの方は既に読んでいる方も多いので、「何をいまさらですが・・・)

いろいろオススメポイントはありますが、
大きな特徴として、小説の中で書かれた小説(劇中作・ミステリー)が、
まるっとひとつ収録されていて、
そのミステリーもキッチリ結末まで楽しめます。

つまりは一冊で二度、謎解きを味わえるんです。

翻訳本ですが、まったく違和感なく読めて、楽しめました。

 

著者、アンソニー・ホロヴィッツと「ヨルガオ殺人事件」

著者のアンソニー・ホロヴィッツは、日本でもっとも新作が期待される、
ミステリー作家の一人ではないでしょうか。
過去3年間連続で、

「カササギ殺人事件」

「メインテーマは殺人」

「その裁きは死」と、

数々のミステリーランキングで1位に輝いています。
(ちなみにこの作品も「このミス」と「文春」で1位にランキングされました。)

ミステリーファンには待望の新作だったんですが、
その期待を裏切らない作品で、
十分に楽しませてくれました。

 

巻末の著者の経歴紹介によると、
ドラマ「刑事フォイル」の脚本を担当していたり、
シャーロック・ホームズや007の新作を、
それぞれの財団公認で発表していたり、
ミステリー作家のトップといえる存在。

 

「ヨルガオ殺人事件」は、
「カササギ殺人事件」のいわば続編。

 

語り手は、元編集者で、
現在はパートナーとギリシャでホテルを経営する、スーザン。
かつて編集を担当した、作家、アラン・コンウェイのミステリー、
「アティカス・ピュント」シリーズ。
そのアラン・コンウェイと作品が関係する事件について、
スーザンは捜査をすることになる・・・。

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「ヨルガオ殺人事件」のあらすじ

ヨルガオ殺人事件のストーリーは、本書にこう書かれています。

 

「カササギ殺人事件」から2年。クレタ島で暮らす元編集者のわたしを、英国から裕福な夫妻が訪ねてくる。彼らのホテルで8年前に起きた殺人の真相を、ある本でみつけた――――そう連絡してきた直後に夫妻の娘が失踪したという。その本とは、わたしが編集した名探偵<アティカス・ピュント>シリーズの一冊だった・・・・。

 

高額の報酬を、経費がかさむホテル運営の費用にあてようと、
スーザンは、夫妻の依頼を引き受ける。
娘の失踪とともに、8年前の殺人事件についても調べ始める。

読者は、スーザンとともに事件を捜査する感覚で、
関係者の話を聞くことになる。

 

「ヨルガオ殺人事件」の読みどころ

ヨルガオ殺人事件の読みどころは何といっても、
謎解きや犯人当てを読者ができるところ。

 

捜査するスーザンの語りで進む本書。
スーザンとともに捜査に参加している感覚で読める。
読者はスーザンが得た情報と同じ情報が与えられるので、
結末の犯人や謎を推理しながら読めるのだ。
ホロヴィッツの本についてはよく「フェアプレイ」と言われているそう。

 

昔ながらのミステリーの形式で、
「本格」ミステリーとも言われるもの。
ただ、この形式は、型が決まりすぎていて、
「密室殺人」とか「足跡」とか、パターンもあって、
エンタテイメントしては古いとされていた。
読者には、「またか・・」とちょっと飽きられていた。

そこに出てきたのがホロヴィッツ。
まだまだ、昔ながらの本格ミステリーでも、
十分読者を楽しませることを証明してみせたのは素晴らしいと思う。

劇中作「愚行の代償」を、独立した作品として楽しめるのも読みどころ。
読者もスーザンとともに読むことになる。
読後、スーザンの編集時のアラン・コンウェイと対立した箇所や、
スーザンの批判が書かれているのも面白かった。
(すべて、ホロヴィッツが書いていると思うと、ものすごい才能だと実感)

 

 

本書のマイナスポイント

マイナスといえる程ではないが、
あえて上げるとすれば、
登場人物が多いので混乱するところ。

「この名前はだれだったかな」と考えることが何度かあった。

特に、劇中作の「愚行の代償」のあと、
ヨルガオ殺人事件にもどると、
「愚行の代償」の登場人物になれているので、
ヨルガオ殺人事件の登場人物を忘れてしまっている。

編集者もそれは十分承知のようで、
ヨルガオ殺人事件はもちろん、
劇中作の「愚行の代償」についても、
しっかり登場人物表が用意されているので、
見返しながら読むと混乱しなくなる。

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ヨルガオ殺人事件 まとめ(結末に触れています)

一度で2つの全く別のミステリー(「ヨルガオ殺人事件」と「愚行の代償」)
を味わえるので楽しみも2倍です。

文章も読みやすくて、先が気になってどんどん読みたくなりました

内容で違和感を感じたのは、
スーザンが真相にたどり着くのが、
ちょっと唐突な感じがしました。
調べ上げた事実から、推理してたどり着くには、
ちょっと飛躍があるかな・・・と思いました。

 

もう一つは、著者のアンソニー・ホロヴィッツは、
ホモフォビアではないかと考えてしまいました。
登場する同性愛者が全員、卑劣で嫌なヤツなので・・・。
まぁ登場人物の一面のみを書いたと言われればそれまでですが・・・。

いずれにしても、翻訳ミステリーのNO.1の作品なので、
「ヨルガオ殺人事件」、何をおいても必読です。

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