「ザイム真理教 それは信者8000万人の巨大カルト」 森永卓郎 著 

ザイム真理教 本の紹介
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今回は本の紹介です。

財務省の財政均衡主義の害悪を、

分かりやすく解説した話題の一冊です。

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「ザイム真理教」を読んだ感想

財務省の害悪を、カルト宗教にたとえて解説している話題の本。

全体的に軽い語り口で、
経済に疎い人でも読みやすく書かれている。

ここまで分かりやすく、財務省の害悪を解説している本は、
これまでなかったのではないか。

「ザイム真理教」とか、「カルト」とか
ちょっとおおげさな・・・。

読むまでは、そう思っていたが、
読後は著者の考えや主張に深く納得してしまった。

 


30年間経済が発展せず、給料があがらない日本。

それは国民の生活を考えずに、
ただただ財政均衡だけをめざして、
政治家やメディアをいいように操って、
消費増税してきた財務省のせいだからだ。

 

財政均衡というまやかしに、
政治家をはじめ多くの日本人が洗脳されている状態。
まさに、カルト宗教のマインドコントロールに思える。

日本の財政は破綻状態だとする、
ザイム真理教の財政均衡主義。

財務省は、御用学者や経済評論家をつかって、
テレビや新聞で盛んに消費増税の必要性を訴えさせる。

 

国の借金。

国民一人当たりの〇〇円の借金。

家計にたとえると〇〇円の借金。

メディアでよく聞くフレーズ。

 

その主張がいかに矛盾しているかを、
本書は、まぁまぁ分かりやすく解説している。
(個人的には全部わかったとは言えないが・・・)

財政均衡派の、学者や評論家を、
実名を出して批判している。

名前が知られている学者も、
財政均衡を訴えていたのかとちょっと驚いた。

 

 

 

ザイム真理教のマインドコントロール

税金の無駄使いをシロアリにたとえて、自民党を批判し、
消費税増税に反対だった、野田佳彦元総理大臣。

政権与党になって、総理大臣になると、
180度政策転換し、消費税増税を打ち出す。
その様子が本書には書かれている。

 

「消費税は上げません。シロアリ退治が先です」
と言って政権を奪取した政党が、シロアリをますます太らせ、
消費税率を2倍にしたのだから、政治を信じろと言われても
何も信じられなくなってしまう。

これが、ザイム真理教の怖いところ。

真逆の政策転換。
それは財務省のマインドコントロールによるとしている。

いくら優秀な官僚の集団とはいえ、政治家や政党が、
財務省にそんなに簡単にマインドコントロールされるだろうか、
と思ってしまうが、
著者は、

財務省と戦った数少ない政治家の、
安倍元総理の言葉を引用して、財務省の怖さを書いている。

それは話題のベストセラー「安倍晋三回顧録」。
民主党を操る財務省の様子を安倍総理が語っている部分。

 

時の政権に、核となる政策がないと、財務省が近づいてきて、
政権もどっぷりと頼ってしまう。
菅直人首相は、消費税増税をして景気をよくする、
といった訳の分からない論理を展開しました。
民主党政権は、あえて痛みを伴う政策を主張することが、
格好いいと酔いしれていた。
財務官僚の注射がそれだけ効いていたということです。

 

 

 

平成の度重なる増税と、政治不信の歴史。

財政均衡を主張して、
増税しなければ国が破綻すると主張するザイム真理教。

簡単に増税できる、夢の道具。
打ち出の小づち。

それが消費税だった。

消費税導入当初は、税率3%だったものが、
5年後には、4%になり、
さらに3年後には、5%に引き上げられた。

そして、「悪夢」の民主党政権時代。
一気に3%も税率を引き上げて、
8%にして、その後10%にするという法案が成立する。

 

国民からすれば、生活に直結するとんでもない政策だが、
財務省からすれば、政治家をいいように使えば、
簡単に増税できるシステムを手に入れることができたと言える。

 

「財政均衡」、「国の借金」、「国家破綻」なんかを、
新聞・テレビで喧伝して、国民を脅迫して、3・4年毎に増税する。

 

平成は、消費増税の歴史と言えなくもない。

ザイム真理教が信者を拡大してきた、
平成の歴史としても本書は読むことができる。

財務省と戦ったとされる、安倍政権でも、
2回延期した後に、消費税を増税している。

その事実からも財務省の持つ、おそろしい力が想像できる。

 

 

 

ザイム真理教 まとめ

財務省の害悪は、何となくは知ってはいましたが、
その実態を改めて知ると、驚くと同時に怒りがわいてきます。

そして、財務省にいいように操られて、
何の抵抗もなく消費増税する無自覚な政治家の無能さに、絶望してしまう。

著者のこれまでの経歴と財務省(当時の大蔵省)との関わりが書かれているのも面白く読んだ。

若かりし著者が、専売公社(元JT)に就職して経験した、
財務(大蔵)官僚の横暴や歪んだ関係も興味深かった。

ひとりでも多くの人がこの本を読んで、
国家財政破綻や財政均衡主義のマインドコントロールから、
抜け出せれば、日本の経済はもっとよくなるかもしれないと思った。

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